会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

会話の原則9「受け答える」信頼貯金2「縦に首を振れ」

 相手の話に対し、あなたが一生懸命話を聞いているとしましょう。
 だが、それが一言も発せず、微動だにせず、話を聞いていたとして、あなたが一生懸命話を聞いているということが相手に伝わるでしょうか。
 あなたがこのような様子で話を聞いていたとして、あなたが「話を聞いている」ということが相手に伝わなければ、相手はあなたが話を聞いてくれているとは思いません。
 まぎれもない事実としてあなたが相手の話を聞いていても、それが相手に伝わらなければ、相手にとっての事実は「あなたが話を聞いていない」なのです。
 ならば、どうすればいいでしょうか。
 最低限するべきことは、

「首を縦に振る」

ことです。
 私が壇上で会場の聴衆に向かって話をする時。
 首が縦に動ている人がいると、「ああ、この人は一生懸命私の話を聞いてくれているんだな」という気になります。
 極端な話、その首を縦に動かしている人が本当に私の話を聞き取ってくれているのかどうか、話し手の私には正確には分かりません。
 実は、話は聞いておらず、首をただ縦に動かしているだけかもしれません。
 そうだとしても、話し手の私には、外見的にはその人は私の話を一生懸命聞いてくれているように感じられるのです。

 そもそも相槌の「槌」は、とんかち、ハンマーのことです。
 槌を打つ動きと、首を縦に振る動きが似ていることから、相手の話に合わせて首を動かすことを「相槌を打つ」というのです。

 相手の話を聞く時は首を縦に振りましょう。