会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

会話のNG行動8「呼びかけない」(会話の原則8「呼びかける」に反する)

 呼びかける行為は主に2種類です。
 呼びかける行為の1つ目は「名前」。
 名前を呼べるためには、相手の名前を覚えなければなりませんよね。
 同じ学級や職場にいるのに、いつまでも名前を覚えず、「きみ」「あなた」で呼んでいたのでは、呼ばれた相手もあなたに対して親しみをもてません。
 覚えていなくても相手が名札を付けているのなら、名前を呼べますよね。
 会話のところどころに相手の名前を差し挟みましょう。
「なるほど、○○さんのおっしゃるとおりですね」
「そうだったんですね、○○さん」
「○○さん、この件なのですが……」
 親しみが増し、会話も弾みます。
 名前を覚えてもらえるということは、覚えてもらえた相手にとっては「自分を大事な存在として扱ってくれた」というメッセージになります。
 名前を覚えましょう。
 呼びかける行為の2つ目は「挨拶」。
 挨拶しましょう。
 近所の人に会ったら、学校に行ったら、出勤したら、
「おはようございます」
「こんにちは」
「いいお天気ですね」
きちんと相手の顔を見て挨拶します。
 小さい声の人がいますが、挨拶は相手に届かなければ意味がありません。
 声が大き過ぎて相手に「うるさい」と感じさせてしまうのは不適切ですが、場面に応じた適正声量で挨拶しましょう。
 「挨」には「心を開く」、「拶」には「相手に近づく」という意味があります。
 相手と、心を開いてお近づきになれるのが挨拶です。
「○○さん、こんばんは!」
 こんなふうに、名前を付けて挨拶したら最高ですね。
 名前を呼ばない、挨拶しない、――絶対ダメです。
 名前を呼ぶ、挨拶する、――相手に呼びかけましょう。