会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

「明日、ひま?」と聞かれたら、「予定がある」と言おう

「明日、ひま?」
「これから空いてる?」
「日曜、時間ある?」
 こう聞かれると、ほんと、困りますよね。
 正直に時間があると答えると、相手がろくでもない用事に誘ってきたりします。
 本当は、相手から、
「もし明日ひまだったら、一緒に寄生虫博物館に行ってくれないかな?」
みたいに、ちゃんと用事を言ったうえで、こちらに時間があるかどうかを聞くべきなのです。
 そう聞いてもらえれば、あなたも
「せっかく誘ってくれてありがとう。でも寄生虫は苦手なのでお断りします」
と言いやすいですよね。
 でも、先に「時間がある」と答えると、もう相手が手の内を見せる前から、相手の誘いにOKみたいな感じになってしまうのが、今の日本社会における私たちのやり取りですよね。

 だから、相手が
「ひま?」
と聞いてきたら、とりあえず
「予定がある」
と答えましょう。
 たとえ予定が無くても、いったんは
「予定がある」
と答えておくのです。
 たとえば、絶対一緒に出かけたくない人からの声かけだったら、
「すみません、ちょっと予定がありまして」
と、たとえ予定が無くてもそう言います。
 それで断ることができるのですから、「うそも方便」ですよね。

 内容によっては一緒に出かけてもいい人からの声かけだったら、
「予定は一応あるのですが……、どうされましたか?」
と、探りを入れましょう。
 相手の答えが、
「よかったら骨格標本博物館に行かない?」
で、もしあなたが骨格に興味が無いなら、
「そうだったんですね。予定があるので、すみません」
で通せばいいし、骨格にものすごく興味があるなら、
「骨格は大好きなので、ちょっと予定を調整します」
と言って、一緒に出かければいいのです。

 要件も言わず
「予定ある?」
「ひまか?」
などと聞いてくる相手には、たとえ予定が無くても、ひまであっても、とりあえず、
「予定がある」
「ひまじゃない」
と答えましょう。