会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

用件をサンドイッチして伝えよう 「え、何の事だ?」 と思いましたか こういう事です <例1> 叱る時 この場合の用件は「叱責」 相手を叱る事です ところが、これ、ストレートに叱責事項を伝えるだけ、つまりただ叱っただけでは効果は小さいんですね いえ、「小さい」というのも控えめな表現です 「効果は無い」んですね 叱責された相手には「叱られた」という不快感しか残りません 叱責とは叱る方だっていやなんです 叱る方も叱られる方もいやな思いをしているのに、それで何の効果もないなんて、何のために不快な時間を共有し

用件をサンドイッチして伝えよう

「え、何の事だ?」
と思いましたか
こういう事です

<例1>
叱る時

この場合の用件は「叱責」
相手を叱る事です
ところが、これ、ストレートに叱責事項を伝えるだけ、つまりただ叱っただけでは効果は小さいんですね
いえ、「小さい」というのも控えめな表現です
「効果は無い」んですね
叱責された相手には「叱られた」という不快感しか残りません
叱責とは叱る方だっていやなんです
叱る方も叱られる方もいやな思いをしているのに、それで何の効果もないなんて、何のために不快な時間を共有しているのか全く分かりませんよね
だから、解決のためには、叱責を「ほめる言葉」でサンドイッチします

「○○君、いつも遅くまで残って仕事がんばっているね。
 こないだの資料も期日まで仕上げてくれてありがとう」
「はあ、どういたしまして」
「ところで、その仕上げてくれた資料なんだけど、こことここにミスがあるんだよね」
「あ、気付きませんでした」
「今ならまだ間に合うから直してくれるかな。○○君なら直ぐにできると思うよ。いつもしっかりやってくれているからね」
「はい、じゃあ、直ぐに直して持ってきます」

上のような感じですね
これを、○○君を呼びつけるやいなや
「こないだの資料なんだけど、こことここにミスがあるんだよね。直ぐ直して」
とだけ言ったらどうでしょう
○○君にしてみれば、ただ怒られたという不快な感情しか残りません
いや、○○君が人間的にできた人物で不快感をもたなかったとしても、少なくとも上司に好感はもたないでしょう
「叱る」時は「ほめる言葉」を前後に置いてサンドイッチにする事です

<例2>

断る時

この場合の用件は「お断り」
「お断り」の場合、前後におくのはクッション言葉や感謝の言葉です
たとえば飲み会に誘われた時

「行けません」
とただ用件だけ相手に伝えたのでは
「なんだアイツ感じ悪いな。もう2度と声かけてやるもんか」
となってしまいます

この場合も、
「たいへん申し訳ないのですが、その日は行かれないのです」
と「申し訳ない」「すみませんが」「おそれいりますが」「恐縮ですが」といったクッション言葉を言います
そして、最後には
「誘ってくださりありがとうございました。また次の時お願いします」
と感謝の言葉を申し添えます
「断る」時は「クッション言葉」「感謝の言葉」を前後に置いてサンドイッチにする事です

このように相手に用件をストレートに伝えるのではなく、前後に適当な言葉を配置して話をするようにしましょう