会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

Q.029 挨拶は目と目を合わせてこそですよね?

A.029
挨拶は自分がすれば、それでOK


こんな話を聞きました
ある人Aさんが家の前の道路で何か作業をしていました
そこへ近所のBさんが通りかかりました
AさんはBさんに気が付きませんでした
Bさんは「こんにちは」とAさんに挨拶をしました
その声で初めてAさんはBさんに気付きましたが、もうBさんは歩いていったので挨拶を返す事が出来なかったそうなのです
そこでAさんは思いました
「Bさんは礼儀正しいが惜しい人だ。挨拶は目と目と合わせるまでが挨拶。Bさんは私(A)が顔を見て挨拶を返すまで待っているべきだった。そうすれば100点だった」

私は、このAさんはずいぶん思い上がった人だと感じました
自分はBさんが来た事に気付きもせず、自分から挨拶もしていないのにBさんの事を批判しているからです
そこまで言うなら、Aさんは、Bさんを追いかけて正面に回ってでも目と目を合わせて挨拶を返せば良かったでしょう

挨拶は自分からすれば十分
それで完結です
だって、挨拶をしたからといって、挨拶が返ってくるとは限りません
Aさんが言うように、挨拶が返ってくるのを待っていても、挨拶を返してこない人だっているからです

Bさんのように、自分から挨拶する人こそすばらしいと私は考えます
それに対し、目と目を合わせての挨拶を返したいAさんのような人もいれば、無視する人もいるでしょう
それにいちいち腹を立てたり批判の気持ちをもったりせず、いつも自分から挨拶をする
それでいいんです
「あ」たえたものを「い」ただく「あい=愛」の原理が世の中には はたらいているのですから