会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

会話の原則9「受け答える」信頼貯金1「D言葉とS言葉」

 D言葉とS言葉というのをご存じでしょうか。
 相槌を打つ場合の頭文字です。
 D言葉は、

「でも、だって、だけど、だから、ですから、どうせ」といったもの。

 相手の言葉を否定する、拒絶する相槌の打ち方です。

「でも、人数が足りないじゃないですか」
「だって、あと1週間しか無いのでしょう?」
「だけど、予算がもう残り少ないですよね」
「だから、言ったじゃないですか」
「ですから、できないと申し上げているんです」
「どうせ、お分かりにならないと思いますけど」

 いかがでしょうか?
 このような相槌を打たれたら、多くの人が不快な気分になり、もう会話を続けようという気にはならないはずです。
 信頼貯金の残高も大幅ダウンです。
 それに対して、S言葉は、

「そうですね、さすがです、すごい、失礼しました、承知しました、すみません」

といったもの。

「そうですね、人数が足りませんね」
「さすがです、あと1週間もあるんですね」
「すごい、まだ予算が残っているんですか」
「失礼しました。以前お伝えしていなかったかもしれません」
「承知しました。難しいですかやってみます」
「すみません、私の説明が分かりにくいですね」

 最初にD言葉で打った相槌を、S言葉で言い換えてみました。
 少なくとも信頼貯金の残高ダウンにはなりません。
 悪くても信頼残高維持、良ければ信頼残高大幅アップにつながるでしょう。

 D言葉ではなく、S言葉で相槌を打ちましょう。