会話の原則6「合わせる」やり方3「自分の方が詳しくても、それをひけらかさない」
「合わせる」やり方の3つ目は「相手のレベルに合わせる」ということです。
あなたがカメラにたいへん詳しいとします。
一方、相手もカメラが好きそうで、いろいろとカメラの話をしてきました。
ですが、聞いていると相手のカメラ知識のレベルはそれほどでもなく、しかも誤った内容もありました。
あなたとしては、相手の知らないことを思わずここで話して披露したい――という欲求にかられるかもしれません。
そういった時のあなたの対応として正解なのは、どういった行動でしょう?
それは、「自分の方が詳しくても、それをひけらかさない」ということです。
せっかく相手が気持ちよく話をしているのです。
こちらは相槌を打ちながら、最後まで聞いてあげましょう。
間違いがあってもいいのです。
あなたはここでその相手とカメラの知識対決をしているわけではないのです。
しょせんは世間話です。
これが、科学的な論争ならともかく、世間話で相手が間違ったことを言ったとしても、そこを賢しらに訂正して不興をかう必要はありません。
後日、相手が実はあなたの方がはるかにカメラに詳しかったという話を知ったら、相手に恥をかかせるのではないかと心配ですか?
その時はその時です。
相手にそれを言われたら、あなたはあなたで、
「私の知識などそれほどでも……。それに、お伺いした話はどれもとても興味深いものばかりでしたので」
とかナントカ言っておけば丸く収まります。
良好な関係を築きたい会話相手なのですよね。
ならば、最後まで気持ちよく話をしてもらいましょう。
その話題について自分の方が詳しいのだとしても、それをひけらかさないようにしたいものです。