会話の心・技・体

武道、スポーツ、囲碁・将棋やかるたまで、あらゆる競技に心・技・体の3つの要素が大事であるように、会話においてもまた心・技・体が大事です。では、会話における心・技・体とは一体どんなものなのでしょう。このブログではそれを9つの原則にまとめて書いていきます。

会話の原則7「ほめる」信頼貯金3「けちけちしないで気前よくほめる」

 人間は言葉の通りに変わっていきます。
 「言霊」というように、言葉にはそういう力があるのです。
 ギリシャ神話の時代からそれは知られていました。
 可愛がられ続けたピグマリオンという名の人形が、ある日本当の人間になってしまった――このことから、かけ続けられた言葉の通りに人が変わっていく現象をピグマリオン効果といいます。
 あなたの口は、ドラえもんの道具のようなものだと思いましょう。
 状況を変えていく力をもった道具です。
 状況は、全て、口に出した言葉の通りになっていくのです。
 「不良」というレッテルを貼られた少年は、どんどんその非行度合いを増して行きます。
 ピグマリオン効果です。
 「君はできる」「あなたはすごい」そうほめ、励まし続けられた子は、やはり、できる、すごい大人にどんどん変わっていきます。
 先ほどの非行少年とは逆で、良いレッテルを貼られたわけですね。
 ピグマリオン効果です。
 良いピグマリオン効果を発揮させたければ、相手の人にそういう「良いレッテル」を先に貼ればいいのです。
 それが、ほめるということですね。
 けちけちしないで、気前よくどんどんほめましょう。
 小さなことでも、当たり前と思えるようなことでも。
(そもそも、当たり前のことなんて、世の中に存在しません。
 あなたがスマホでこの文章を読んでいるのだって、スマホを作ってくれた人、電気を送ってくれる人、インターネット回線をつないでくれる人、文を書いたこの私、あなたが文字を読めるように教えてくれた先生、スマホを操作できる手があること、見える目があること――このどれか1つが欠けても、あなたはスマホでこの文章を読めないのです。
 そして、これらはいつでも必ずあるとは限りません)
 あなたが相手をほめることで、ピグマリオン効果が発揮され、相手が変わっていきます。
 変わるほどほめてくれるあなたに対し、相手は大きな信頼をもつことでしょう。